晩婚・高齢出産の方が早期資産形成には有利になってしまうという事実・・・
一昔前だと、資産形成をしっかりと着実に行う場合には、早期に結婚して子どもも出産し、子どもに手がかからなくなった時点で、教育費や養育費が不要になり、かつ、年齢に応じて給与も高額になっていることから、存分に貯蓄へお金を回して老後に向けてお金を貯める、というのが王道でした。
この一連の流れが、しっかりとした資産形成にも有効だったのは、若い時代に浪費をせずにお金を家庭と教育のために回すことで無駄がなくなったからです。そして、若い時代から習慣化された無駄遣いをしないスタイルが、子どもに手がかからなくなった時点からも継続するので、どんどんお金がたまるようになるわけです。
現在も、このスタイルが悪いわけでもなく、一定の資産形成はできるのですが、若い時代に無駄遣いをしないことが前提ならば、早期に結婚して子どもを持つよりも、家庭や教育などに回すお金を株や投資信託に早期に投資し、ある程度投資を積み重ねるまでは子どもは生まない、という方が合理的になってきてしまっています。
結婚については、配偶者が同じようにできるだけ若い時期に投資額を増やした方がよいと考えるタイプであれば、出来る限り早く結婚して1世帯でかかる費用をできるだけ抑えて、その分を投資に回した方が、より効果的になります。
一昔前も、このように若い時代に無駄遣いせずに、ひたすら貯金をするならば、早く結婚して子供を生むスタイルと、たまるお金はほぼ変わらなかったのですが、「投資」というものが低コストで自動でできるようになった現在では、早期に投資した複利で大きく増加していくため、若い時期に、浪費であろうが、家庭生活であろうが、教育であろうが、キャッシュアウトさせずにすべて投資に回して複利で増幅させていく方が効率的なのです。
この「効率的」というのは、あくまでお金だけの観点で考えた場合の話です。私たちのライフスタイルはお金の効率性に縛られるわけではないので、その時々のタイミングで結婚も出産も行うべきです。
ただ、早期に投資をしておき、キャッシュアウトでお金が出ていかない期間を長くした方が、いざ大きなキャッシュアウトが必要になった時に、その複利で大きくなった投資額から、学資保険のようにお金を調達することもできるし、投資したものを切り崩さずに大きなキャッシュアウトを乗り切ることができれば、早期に投資されたものはさらに複利で大きな金額になり、老後の生活も楽になるのは間違いありません。
よって、どのようなライフスタイルになるかはわからないし、自分で全部決められることでもないですが、早期に出来る限り投資をしておけば、お金の面では将来的に有利になることは間違いありません。
仮に、自分が望まずとも、晩婚・高齢出産になる時でも、その早期からの投資は何らかの助けになることは確実ですので、まずは、自分でコントロールできる早期投資を着実にやっていきましょう。