与えられたものを貪りつくせばそれなりになるのは簡単だ

数年前から、中高生を中心とした学習教材として「スタディサプリ」がありますが、まさに革命的な教材だと思います。

最初に出た頃は月額980円という超破格な価格設定で、現在でも月額1,980円なので、塾に比べたら断然お得な料金です。

私が学生時代にこれがあったら、どんなに良かったのだろうと思うのですが、このスタディサプリでさえも「うちの子は自分で勉強する気がないから効果が出ない」という批評があります。

現在は格差社会と言われていて、親の年収が高いほど子供の学力が高い、すなわち、裕福な家の子孫は良い教育を受け、成長して、また裕福になり、逆に、貧乏な家の子は良い教育が受けられないので、また貧乏になり、その差が開いていく、などとも言われています。

確かに、裕福な家の方が、子供にかける教育の費用が大きいし、通わせることができる学校や塾のなどの選択肢も増えるため、上記のような側面があることは確かです。

ただし、一昔前に比べて、「学力格差」を解消しようと思えば、解消しやすい世の中になってきていると思います。

前述の「スタディサプリ」については、塾と同じようなものですし、映像を止めてもう一度見たり、何度も繰り返し見たりすることも、飛び級的にどんどん先に進んでいくことができます。

それが、インターネットにつながる回線と映像を見るパソコン等があれば実現できてしまうのです。最悪スマホでもよいと思います。

そして、受験に関わる情報、志望校に関わる情報、勉強の仕方なども、ホームページややYoutubeなどにたくさん出ています。

適切な参考書や問題集なども、そこから情報を得て吟味すれば、自分の志望校と自分の好みをマッチさせたものを選択することができます。

インターネットを利用できる環境と教材やサブスクにかけるお金さえあれば、基本的に、受験対策はできますし、これは、実技を必要とするもの以外の資格試験や技能習得でも同じです。

大人であれば、飲み会や飲酒、たばこ、ギャンブルなどなどをちょっと控えるだけでも捻出できるコストで、数えきれないぐらいの知識とスキルを習得することができます。

ですので、「環境」や「格差」や「遺伝」などのあるなしを嘆く前に、まずは、自分が今与えられたものを貪りつくすぐらいに活用できているか、どんなに活用しても「環境」や「格差」や「遺伝」をひっくり返すことができないのかを、まず試してみる必要があります。

私たちは、恵まれた環境にいる時には、選択肢もたくさんありすぎて、逆に分散しすぎて絞り込めず、すべてのことが中途半端なまま終わってしまう場合もあります。

もしお金がない場合や選択肢が少ない場合などは、その与えられたものに完全集中して、それをいかに生かしていくか、ということだけを考えれば、恵まれている人よりも効率的にかつ飛躍的に成果を上げられる可能性もあるのです。