人生100年でゆっくりじっくり成長していこう!

「人生100年時代」を「急がなくてもゆっくりじっくりと成長できる時代」、「いつから始めても遅くない、いつからでも始められる時代」、「より多くの楽しく豊かなことを経験できる時代」と捉えて日々過ごしていける方法をみなさんと共有していきたいと思います。

外貨預金はいいものなのか?

急激な円安が続いていますが、それに伴い、米ドルの外貨預金の残高が急激に増加しています。

 

これは、株で言うなら、株価が急上昇している時に、投資する人が多くなっている状況と全く同じです。

 

この時点で外貨預金で米ドル買いをされた方は、短期的な観点であれば、今後も米国の金利上昇に伴い、ドル買い傾向がさらに強くなると予測したか、もしくは、中長期的な観点であれば、今後もさらなる円安が進行すると考えて安い今のうちに買っておこう、という判断をされたかのいずれかだと思います。

 

さらに、米ドルの金利上昇に伴い、保有していくだけで利子が付くので、キャピタルゲインインカムゲイン両方が狙えると見込まれたのかもしれません。

 

これらの予測や判断は悪くはないと思いますが、米ドル残高が急激に増加している今、米ドルの外貨預金を一気に増やすのには2つの落とし穴があります。

 

1つ目は、円安がさらに拡大するかどうかはわからないからです。短期では、これから調整局面に入る可能性も高いし、中長期の場合も、円安方向に動く可能性が高いと想定されてはいますが、世界株式のインデックスファンドの価格上昇が世界経済の成長とほぼリンクしているのと異なり、中長期で円安になると予想されている理由の「円安&ドル高」は「日本経済の縮小&米国経済の拡大」とリンクはしていないからです。

 

短期に一括投資するリスク回避のためにも、米ドルの外貨預金も、投資信託の積み立てと同様に、ドルコスト平均法で徐々に金額を増やしつつ、利息によるインカムゲインと中長期的な円安によるキャピタルゲインの両方を目指すという方法もありますが、世界経済の成長と比べると「円安」が中長期で進展する根拠は薄いので、キャピタルゲインでの利益を得る確率が、世界経済インデクスファンド等の株式投信と比較すると低いと言わざるを得ません。

 

そして、落とし穴の2つ目としては、外貨預金の各種コストが高く、中長期投資としては非効率ということです。

 

まず、円とドルの交換に手数料が必要で、それらはすべて取引をしている金融機関の収益となります。米ドルは他の通貨比較して手数料は低いですが、円をドルに換える時も、ドルを円に換える時も両方ともかかってきます。

 

そして、外貨預金の利息については、税金がかかります。複利効果を狙いたい場合も、利息に必ず税金がかかるため、その分、複利効果が低くなります。

 

私も、以前は、外貨預金をしていましたが、すべてやめて、海外債券インデックスファンドに切り替え、そして、その海外債券インデックスファンドもやめて、すべて株式インデックスファンドに切り替えています。

 

そして、現在までですが、やはり、投資パフォーマンスは、株式インデックスの方がよく、かつ、為替変動リスクにもマイルドに対応できています。

 

将来の価格上昇のシナリオのシンプルさや可能性の高さからも、外貨預金よりは、世界株式投信の方がベターかなと思います。