人生100年でゆっくりじっくり成長していこう!

「人生100年時代」を「急がなくてもゆっくりじっくりと成長できる時代」、「いつから始めても遅くない、いつからでも始められる時代」、「より多くの楽しく豊かなことを経験できる時代」と捉えて日々過ごしていける方法をみなさんと共有していきたいと思います。

親を好きにならなくてもいい

昔、あるバラエティ番組で、やや年配の方が若者に「親を好きか」ということを質問していました。

 

若者が「好きになれない」というと、その年配の人は「その年になって、親を好きになれないという人は信用できない」と言っていました。

 

年配の方が若者を支援してあげるような主旨の番組なのですが、その年配の方は、一方的に、親を好きになれないという若者を否定したわけです。

 

論語がベースとなっている儒教については、親を大切にする、とか、親孝行というものを推奨すると言われていますが、儒教が国教的になっている国は、それをさらに歪曲して、子供は親の面倒をみるべし、という風潮が強くなっています。

 

確かに、親に子供は多大な恩恵を受けているケースが多く、その恩恵なしには今のような人生を送れていない、という思い当たることは多いです。なので、その恩恵と育んでくれた温情には、本当に感謝すべきことではあると思います。

 

ただ、その親に対する「感謝」と親が「好き」かは別問題です。

 

子供が赤ちゃんの時からずっと一緒に過ごしているとはいえ、親も子供も一人の人間です。そして、子供の個性や性質は、生まれた瞬間からほぼ決定されているところも多いので、その後の生活でどれだけ一緒に過ごしたとしても、人間同士、合わないものは合わないのです。

 

ですが、その、儒教的な社会的外圧からの「親を大切にすべし」という概念と、ずっと育ててくれたという「感謝」の思いから、「親は好きであるべき」という固定概念になってしまうわけです。

 

よって、あなたが子供の立場だとしたら、どんなに親から溺愛されたり、頼りにされたりしたとしても、育ててくれた感謝はしても、むりやり好きになる必要はないことを心の隅においてみてください。

 

また、あなたが親の立場だとしたら、どんなに子供を愛していたり、頼りにしたいと思ったとしても、子供は自分とはまた別の一人の人間として、必ずしも好きでいてくれているかはわからない、ということを心の隅においてみてください。

 

それが、お互いの程よい心の距離感となり、お互いにおいて、最適な人間関係を構築できるようになると思います。