時間も距離もコストです
先日ショッピングモールに行く途中で、はま寿司に入ろうと思ったら激混みでとても入れず、びっくりしました。
予約を取っていなかったのですが、11時半ぐらいだったら、これまでは楽勝で入店できていたからです。
その混み方は、どう考えても11時半の時間帯の混み方ではなく、これまでで言うと、一番の繁忙時間帯である13時から14時までの間よりも混んでいました。
はま寿司には大変申し訳ないのですが、スシローやくら寿司と比べて、休日でも空いているところがメリットで、予約を事前にとっていない時に、たまに利用させていただいてましたが、これではまったくメリットがないじゃん、と思いました。
そしてピンときました。はま寿司がこんなに混んでいるのは、物価高の現在においても値上げをしていないからだと。
スシローやくら寿司はコロナの影響もあって、コロナ以前と比べて比較的空いてはきていたのですが、だいぶ客足が戻ってきたなと思っていた矢先、また空き始めたなという印象がありました。それは両者が値上げをしたためです。
ただ、そのスシローやくら寿司に向いていた足が、はま寿司に向いているとは思いませんでした。まだ行ってませんが、おそらく、はま寿司と同じく値上げをしていないかっぱ寿司も混んでるのではないかと思います。
スシローやくら寿司が値上げしたのは百円の皿で10円から20円ぐらいだと思います。家族連れで40皿分ぐらい食べたとした場合、400円から800円ぐらい多く費用がかかってしまうわけです。
これがスシローやくら寿司ではなく、はま寿司やかっぱ寿司に行くと400円から800円ぐらいコストを削減できることになります。
ここで、回転寿司を安く食べれるから、はま寿司やかっぱ寿司にスイッチするかということですが、私は多分スイッチしないと思います。
まず回転寿司ならば、スシローやくら寿司に行っていた理由としては、はま寿司やかっぱ寿司よりも美味しかったという理由もありますが、家から近かったという理由もあります。
そしてたまにはま寿司に行っていた理由としては、家から多少遠いながらも、そちらの方面に行く別の理由があった時で、かつ、予約なしで入れるぐらい空いていたからです。
こうなると、遠くて混んでいる、そして、味としては多少劣ると思っているはま寿司に行く理由は、スシローやくら寿司よりも安いということだけになります。
すなわちはま寿司に行くということは、遠くて混んでいて、そして味もちょっと落ちる、という私にとってのデメリットを享受したコスト削減ということになります。
言い換えるなら、距離、時間、気分的なコストと価格コストを比較し、どちらの満足度を優先させるか、どちらのコスト削減を優先させるかの選択になります。
ただ、ここまで、はま寿司が混んでるということは、価格に対する優先度が非常に高いのだと思います。
スシローやくら寿司もここまでインパクトが出ると思わなかったのではないでしょうか。
回転寿司業界は、ここ十数年で、安いのは当たり前で、付加価値競争を重視してきたところがあると思いますが、値上げをしたことで改めて価格競争の側面の方が強い、すなわち、そこそこ美味しいものを手軽に安く食べたいというニーズの方が改めて高いことに気付かされたと思います。