一般NISA vs つみたてNISA③
前回、一般NISAとつみたてNISAでは、長期に渡る投資信託の運用については、一般NISAの方が勝っているかもよ、というシミュレーション結果について、お伝えいたしました。
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一般NISAライクな制度が長期にわたり続き、かつ、ロールオーバし続けられるなら、つみたてNISAと比較して運用成果もむしろいいかもしれない一般NISAで運用した方を選択した方が良いのかなと思います。
ただし、一般NISAのロールオーバーが万能ではないことには注意が必要です。
現行制度では、120万円を超過している部分は全額ロールオーバーされますが、例えば、70万円投資したものが90万円になった場合、元本70万円がロールオーバーされるのではなく、現価格の90万円がロールオーバーされてしまいます。
そして、例えば、120万円投資したものが130万円になった場合は130万円がロールオーバーされますが、次回以降のロールオーバについて、130万円からさらに増額された金額を全額ロールオーバーできるかは制度上わかりません。
現段階では、あくまで、「当然、満額ロールオーバーさせてくれるよね?」という期待だけです。
今後も「貯蓄から投資へ」とか「資産所得倍増計画」などのトレンドから、一般NISAライクなNISAは改良されつつ継続し続け、初期に投資したものがすくすくと育っていくのを阻害されてしまうことはないとは思うのですが・・・。
ちなみに、つみたてNISAですが、2042年の最後の40万円/年投資がの最後の非課税期間が終わるのが2062年というのは、途方もなく長すぎです。今、新入社員の人が投資し続けても60歳を超えてしまうわけです。
人生100年時代なので、40代、50代でも、つみたてNISAで投資し続けるのは悪くはないですが、2042年までの約20年間投資し続けられる状態にあるかが問題です。そして、そのお金を使う機会が早めに出てきた時には、せっかくある非課税期間20年という権利をあまり行使できないまま終わるかもしれません。
そうであるならば、投資金額の余裕があるならば、一般NISAで、5年間、投資信託を積み立てで満額投資することで、早期に非課税対象にしてしまい、早期に複利でぐるぐる回る仕組みを作ってしまった方が最終的な投資効果は、つみたてNISAよりも大きくなると想定しています。
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