一般NISA vs つみたてNISA②
前回、一般NISAとつみたてNISAのどちらがいいかの話題をしましたが、一般NISAが、非課税期間延長やら改正やらで、ロールオーバーできる期間が延びれば、最初の5年間で比較的多額の600万円を投資しているので、これを、つみたてNISA並みに長期間運用した際は、かなりいい勝負になるのではないか、という予測をしました。
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今回は、その予測の検証をしてみたいと思います。
検証における前提条件は以下のとおりとします。
・対象期間は積み立てNISAに合わせて、制度開始年の2018年から、積み立て最後の年の2042年投資分の非課税期間が終了する2062年までの44年間とする。
・一般NISAは最初の5年間で満額120万円/年を積み立て投資し、その後、2062年までの39年間はひたすらロールオーバーし続けるとする。
・積み立てNISAは24年間、40万円/年積み立て投資し、2062年まで非課税期間で運用する。
◇一般NISAのシミュレーション結果
・最初の5年間の120万円/年の積み立て結果:6,820,026円(元本600万円)
・以降、39年間のロールオーバー結果:46,800,181円
◇積み立てNISAのシミュレーション結果
・2018年~2042年の24年間の積み立て結果:18,436,451円(元本960万円)
・以降、20年間の運用結果:49,503,048円
ということで、積み立てNISAの勝利!!!!ではありません。
44年後の総額は積み立てNISAの金額の方が大きいのですが、そもそも論として、投資元本が一般NISAと積み立てNISAで360万円違います。積み立てNISAの最終運用結果金額から360万円を差し引くと、一般NISAの方が高くなります。
さらに、今回のシミュレーションで、積み立てNISAの計算において、本来ならば、初期に積み立てた40万円/年から、毎年、どんどん非課税枠外になっていくので、切り崩すタイミングによっては課税されてしまうリスクもあるのですが、一般NISAの方は理論上、ロールオーバーを繰り返して非課税枠の中に収めているので、そのリスクもありません。
よって、今回のシミュレーションにおいては、一般NISAの勝利となります。
ただ、完全勝利ではないので、その点については、次回ご説明いたします。
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