ただ話を聞いてくれればいいの?
相手が愚痴にも似た相談のようなものをしてくる時、ただただ「そうなんだ~、わかるよ~」と聞いてくれれば良くて、解決策とか、その相手の足りない点の指摘とかアドバイスはいらない、と言われる時があります。
特に、女性が男性に対して、愚痴にも似た相談をしてくる時に、男性が解決策やその女性の足りない点を指摘すると、「だから男性はわかっていない、ただ聞いて欲しいだけなのに」と言われてしまったりします。
要は、感情や気持ち、というものを理解してくれるだけでいい、共感してくれるだけでいい、というやつです。
自分もついつい、話を聞いていると、問題点と解決策を考えてしまうので、相手の気持ちに寄り添う力が足りないなと反省してしまうことはあります。
ただ、本当に共感しながら聞いているだけでいいのでしょうか?それで、心が落ち着き、心の痛みや苦しみが和らげばそれでいいのでしょうか?
私は、常に、その人が愚痴を言ったり相談してきたりするなどした場合、その人に、その問題を自ら解決する気があるのか、自ら解決したいという思いがあるのかを見ています。
そして、その人が、私を含めた誰かがその問題を解決してくれると期待している場合には、ただ聞いて欲しいだけだ、と言われても、あまり聞かないようにしています。
問題を自ら解決する気がないか、自ら解決したいという思いがないのに、こちらに話を聞いて欲しい、と言ってきている場合は、大抵の場合、その問題が発生している原因の一つは、その人自身が問題であることが多く、そして、話を聞いてもらう、ということで、その問題から目を背け、自己正当化したり、その問題で認められない不遇な自分を認めて欲しいと言っているだけなのです。
なので、そのようなタイプの人の話を親身になってきいてあげると、間違いなく、何回も、そして、同じようなことを繰り返し、永遠に聞くことになります。
そして、さすがに参ってしまって、話を聞くことを拒んだり、もしくは、問題点の本質を明らかにしたり、解決策を提示したりしても、異様に嫌がられたり逆ギレされたりします。
不満や悩みや苦しいことなどがあるにもかかわらず、問題を自ら解決する気がない、もしくは、自ら解決したいという思いがないというのは、相手やコミュニティなどに依存している状態です。
そのため、依存している相手やコミュニティなどが、問題解決してくれること、自分にとってよりよい環境になってくれることを望んでいるので、自分は常に正しく、自分以外のものが悪い、ということを明確にしておかないといけないのです。
そして、ただ話を聞いてくれればいい、と言っても、聞く相手も忙しかったり、いろいろな問題を抱えていたりする可能性もあるので、そちらに対する思いやりも本来は必要なはずです。
むしろ、そのような思いやりがなかったり、何度も何度も話を長時間話を聞いてもうらことを要求してしまう姿勢こそ、その方が抱えている問題の原因の表れなのかもしれません。